むし歯・根管治療
どうしてむし歯って痛いの？
歯の表面はツルツルとしたエナメル質で覆われており、その中には「象牙（ぞうげ）質」、奥には「歯髄（しずい）」、根っこに「歯根（しこん）」があります。虫歯は外側のエナメル質→象牙質→歯髄→歯根の順に進み、内側や根っこに近づくにつれて神経を傷つけ、痛みが強くなってしまいます。
当院のなるべく痛くない治療
【リラックスした状態での治療】
患者さまの不安を取り除き、リラックスした状態で治療していただくことが痛みや恐怖心の軽減につながります。そのため、当院では患者さまとのコミュニケーションを大切にカウンセリングの時間をしっかりと設けています。痛いのが苦手、怖いということがあれば遠慮なくお申し付けください。
【麻酔の前に「表面麻酔」】
麻酔の針を刺す前に「表面麻酔」を歯ぐきに塗布し、注射の痛みを最小限に抑えることができます。
【極細の針で痛みを最小限に】
注射針は細ければ細いほど痛みを感じにくくなります。当院では33Gの極細の針を使用しているため、注射の際に痛みがほとんどありません。
【電子制御で安心の電動麻酔】
麻酔の際に麻酔液を一気に注入すると歯肉が膨らみ、痛みの原因となってしまいます。そうならないために当院では電子制御された電動麻酔を利用しているため、一定の速度で麻酔液の注入が可能です。
当院のなるべく削らない・抜かない治療
【拡大鏡の使用】
痛みを最小限にするためには、歯を削る量をできるだけ少なくすることが重要です。繊細な技術とミクロン単位での精度が求められるため、治療部位を拡大しながら治療を進めます。
【OKマイクロエキスカ（スプーンエキスカベーター）】
虫歯が侵食した部分は軟らかくなっているため、ドリルで削る治療をすると健康な部分まで削ってしまうことがあります。当院ではできるだけ健康な歯を残したままで治療をするために「スプーンエキスカベーター」という器具を使用して、虫歯になっている部分だけを見極めながら除去します。
【MTAセメント】
治療の途中に歯髄（神経）が露出することがあり、当院はその際「MTAセメント」で保護します。MTAセメントとは多くの症例に応用されている歯科の材料です。これを用いることで神経を保護する治療は非常に成功率が高まります。歯をほとんど削らず、神経も除去しない「削らない・抜かない治療」をするのに最適な材料を使用しています。
【CT】
歯科用CTは360度どの角度からも撮影可能で、歯の断面や複雑になっている歯の根、顎の骨の状態を従来よりもより精密に検査することができます。よって患者さまには、より詳細に治療内容を提案させていただいております。
また、被曝量が少なく短時間での撮影が可能なので、身体への負担も最小限に抑えることができます。
虫歯の原因と治療法について
【虫歯の原因は？】
人間の口の中には120〜350種類、1,000億以上もの様々な細菌が存在しています。そのうち虫歯の主な原因となっているのが「ミュータンスレンサ球菌」という細菌です。
これは食物に含まれる糖分からプラーク（歯垢）を作り出し、歯に付着した後増殖します。やがてプラークから酸が作られ、その酸によって歯が溶けていきます。これが虫歯の始まりです。
【虫歯の進行と治療方法】
歯科医院では虫歯の進行度を「C1、C2」などの言葉を使って表します。虫歯の段階はCOからC4まであり、数字が大きくなるほど重症であることを示しています。
CO（シーオー）
「要観察歯」のことです。エナメル質からカルシウムが溶け出している状態で、痛みはありません。歯磨きなどで治ることもあります。
C1（シーワン）
虫歯の初期段階で、エナメル質が少し変色しますが、まだ自覚症状はありません。虫歯の部分を除去して詰め物をする治療が必要です。
C2（シーツー）
虫歯がエナメル質から象牙質まで広がっている状態で、冷たいものや甘いものがしみて痛みを感じます。基本的にはC1と同じ治療を行いますが、場合によっては金属の詰め物が必要になります。
C3（シースリー）
さらに奥の歯髄まで進んだ虫歯です。持続的な痛みがあり、歯の神経を取る治療が必要になります。放置すると神経が死んでしまい一時的に痛みを感じなくなる場合もありますが、その後歯根が可能して激痛が起こります。ここまで進行してしまうと根幹治療が必要となり、通院回数が増えることが多いです。歯茎を切開して手術をしたり、抜歯をしたりする場合もあります。
C4（シーフォー）
歯根まで虫歯が進んでいる状態です。根が残っていれば差し歯、残っていなければ抜歯の処置をします。根に膿が溜まっていると手術が必要な場合もあります。